東京オリンピック開催延期が決定しましたね。多くの人がやっぱりそうなったのかと多少なりとも予想していたとうりの運びとなった感覚を持っておられるのではないでしょうか。
安倍首相が電話でIOCのバッハ会長に延期の申入れをして承認を得たという発表がありましたね。
オリンピックに対する総元締めであるIOCの英断•指示ということではなく首相から言われたのでそうしたという形となっています。もちろん世界的なコロナ被害による各国のアスリートや観客への影響を鑑みてIOCが人道的な見地で予定通りの開催は難しいという見方をしてはいました。しかしながら今回の想定外に早かった延期声明は主体的•積極的なスタンスではなく、言われたからそうしたという印象が強いです。
実際には誰の意見が強くて誰の判断が優先されて決定に至るのでしょうか?
当人たちの真意とは裏腹に決め打ちする人、その決定事項を言わせる人、賛同せざるを得ない人、言わせられる人というような隠れた序列のようなものがあるのでしょうか。探って見ました。
安倍首相•森会長•小池都知事の真意は?
安倍首相が延期宣言をする数日まえから首相含むお三方は揃って延期案への同意を匂わす発言をし始めていましたよね。
ちょっと前までは延期・中止などの考えはまったくなく、リスクを回避しながら断行する意向をつらぬいてました。急速に被害が拡大しているので考え方が変わるのは勿論推奨されるべきことだと思いますが一瞬にして掌をかえしたようにそれまで言ってたことと
コロっと変わりました!!
もちろん立場的にも心情的にもアスリートやオリンピック会場への来場者、内外問わず国内にいる人たちがコロナ感染により壊滅的になることなど望んではいないでしょうがここでオリンピックが実現できなかったら立つ瀬ない!という、批判・非難の声から予定どうり実施する方針を強く押し出していました。
しかしここにきて急に2020年の開催は見合わせ!延期としました。想定以上に猛威を奮っている状況で断行したら実被害もさることながら無神経・無責任さを非難されてしまうことを恐れての変貌であった部分もあるのではないでしょうか。
自分を守る心理、
も働いたのではないかと思います。そうですよね。いくら責任ある地位にいるとはいえやはり生身の人間ですから。
今回は予定どうり断行すればコロナリスクに対する考え方が甘く、国民や海外からの入国者をウィルスに晒したままで平気なのか?無責任だとバッシングされるでしょう。延期・中止となればこれまで準備してアスリート・運営や会場設営関係者や高額な払ってチケットを手にしたファンのひとたちをはじめとするオリンピックファンからの非難は避けられません。どちらかをたてればどちらかから責められる状態です。
どういう判断•宣言をして責められる!
なので首相、都知事、オリンピック会長、IOC、WTO等々オリンピックのキーパーソンたちは誰も自ら進んで発言したがらない!!
誰かが言ってくれるのを待っている!他の人に言わせたい!
という敬遠している雰囲気がありました。
正義・正論や個々の人の一存では決められない関係する人たちの複雑な力関係の構造が見え隠れします。
ま、そういいながらも日本がどうするか?という事柄の決断ですから国を代表する安倍首相からの発言となりました。
本人の意向ではなく言わされているという声も多く聞こてはきますけどね。
IPC(世界パラレンピック委員会)は以前からIOC
国際オリンピック委員会)が延期を検討していることに賛成を示していました。
世界陸連のセバスチャン・コー会長は今回の延期は当然の判断で更に7月実施がタイミング的に理にかなっていたとしても望ましくないとバッハ会長に告げていました。
一方でIOCのバッハ会長はかつての1976年のモントリオールオリンピックで度も祖ドイツのフェンシングの選手で金メダルを取得している人物です。
1980年にはモスクワ五輪でボイコットを自ら選手として経験していますね。
ですので、必死で準備をしてきたのに順延や中止で「おあずけ」となる選手の辛さが痛いほどわかっていることでしょう。時期をずらすことに心情的にも必ずしも賛同できないスタンスがありました。
更には延期するとなった場合、開催タイミングが1か月から数か月後だとしても一年後だとしてもそこにもともと設定されていた大きなイベントスケジュールを玉突き的に動かさねばならずそれらを無傷で綺麗に調整することは至難の業です。
そうなると断行、延期、中止のどの選択をしてもそれによってダメージを被る組織や関係者がでるしその選択を判断した人が賛否の嵐を受けることでしょう。
関連機関や従事者それぞれの立場や見解で論争しても埒が明かない状況が想定されます。
無理やりにでも白黒はっきりと収まりをつけなければならないとなれば何かしら決定打となる別の力が介在するしかないのかと思います。全ての人や組織が納得し、満足する解はないでしょう。
実際の決定権は誰にあるのか?
従来から正式決定はIOCが行ってます。まあこれは当然ではありますけどね。
しかしながら前述のとうり今回は是非論の要因が感染拡大によるものなので白か黒かの決定に至るまでの言及・競技•調整•決断はIOCのみならず各国の関係者間でイーブンに行われたように思います。中止や延期検討要因によって選出される専門家や有識者も判断要員として関わっているでしょう。
更にはオリンピックに莫大な投資をしているスポンサーの意向も無視できません。
最も見え難い要因として国同士の表ではあまり語られない力関係も無視できませんね。アメリカと中国、アメリカと日本、中国と日本のオリンピックによる経済効果や国のステイタス等の利害関係の鬩ぎ合い、
大人の事情
これも決定要因として実はウェイトがかなりあると思います。
つまり、表面上の決定や表明はIOC、首相だとしても
純粋にその当人の声ではない!
ということです。
今回、決定打として大いなる絶対的権力をもっているのは誰でもなく
猛威を振りかざすコロナに他なりません!
いまのところ根絶極めることができず、人間同士のように言葉で説得する
こともできません!言葉が通じない相手ですからね。
そうなると防衛とワクチンによる撃退でしか応戦できず、それで屈しないうちは国内外のどれほどの権力者であっても、
何びともコロナという勢力に従うしかない
というわけです。
それを代弁して首相からの延期発言がなされたというのが事実だと思います。
まとめ
オリンピックは人種を超えた全世界規模でのスポーツの祭典であり平和の交流です。表舞台では各国を代表した選手たちが鍛え上げた技や精神力を競い合い健闘を称え合う姿に躍動や感動を得ることができてフェアで大変喜ばしく華々しい光景が繰り広げられます。一方でこれを実現していくためには純粋に会場設営や会の運営に純真な気持ちで裏方業•縁の下の力持ち的存在として奮闘してくれる方々のほかに政治的な動きや各国の権利権力的な闘争とその調整に不要なお金が動いたり各々の国の私利私欲や優位性を奪い合いような側面もあり、選手や純粋に成功を願い尽力する人や応援する人々には不本意な動きもあります。コロナ騒動で揺れ動き先行き不透明ななか、開催の是非やタイミング、運営の段取り等々の決断が黒い陰に浸食されることなく公正透明で合理的になされることを願って止みません。これからの動向を見守りたいですね。
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